結ばれる運命だから
13
いつも通り3人で 賑やかに お昼をたべながら。
私の心は ソワソワして どこか上の空。
12時半を過ぎた頃、ラインが鳴る。
『今夜、予定ある? 食事しない?』
相変わらず 短い言葉。
『大丈夫です。お願いします。』
私も 短く返す。
『品プリのロビーで 待っていて。早めに 上がるから』
少しは 甘い言葉を 期待したけれど。
業務連絡のような 返信。
『了解しました』
俊樹の真意が わからないから。
私も 堅い言葉を 返すしかない。
それでも 俊樹と会えることに 私の胸は高鳴る。
「モッチー、何か 良い事あった?」
敏感な竹内さんに 聞かれて
「いいえ。全然。」
私は そう言って 首を振る。
「そう? 何か スマホを見る目が 潤んでいるから。」
恋愛マスターの竹内さんは 鋭い。
「はは。まさか。」
と笑ったけれど。
私は 少し ドキッとしていた。
気をつけよう。
ポーカーフェイス、ポーカーフェイス。
自然と ほころびそうな口元を キュット閉じて。
私は 午後の仕事に戻った。