結ばれる運命だから
「私、東京に戻ってからも 結構 引きずっていて。もう一度 会いたいって。ずっと 思っていた。」
私は 正直に 気持ちを伝える。
大胆だけど。ワインのせいにしようと 思いながら。
「俺も。どこかで 会わないかなって。いつも思っていた。」
俊樹の言葉に 勇気をもらって。
「私、ああいうこと 初めてだったの。もちろん あの後も ないし。」
絶対に 言いたかったこと。
俊樹だから 許した。俊樹だったから。
一瞬 俊樹は 強い目で 私を見る。
そして 優しく 頷いてくれた。