結ばれる運命だから

改札を抜けると

「今日は 送るだけだよ。」

と俊樹は 少し笑って 言う。


「えっ。あっ。でも コーヒーくらいは 淹れるから。」

あたふたする私を見て クスクス笑う俊樹。




「海の続きは?」

と 甘えたような目で 私を見つめて。

何て答えていいか わからずに。

「もう。」

と 少し俯く。



俊樹は 私の頭を クシュクシュと 撫でる。



「今日は お預け。でも 今度 一緒に 寝ようね。」

俊樹の言葉は 刺激的過ぎて。


私は 「ヒャッ!」と 変な声を出してしまう。


俊樹は ケラケラ笑って

「一緒に 寝たじゃない、前にも。」

と言った。



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