18歳で父になった。




柚子の悲痛な叫びに言葉が出ない。


確かに周りに知られたくないだろう。
特に柚子は両親との仲も良くない。


知られたら間違いなく地元に連れ戻されてそれこそ許嫁との結婚だろう。




相当農家になるのを拒んでいた柚子を見ているから、たとえどんな関係になろうと柚子の幸せを願いたいものだ。






「柚子、バレたくないのはわかるけど、もし妊娠したらどうする?」



「紫苑くんとの子として育てる」






おいおいまじかよ。
それはもう色々飛躍しすぎだろ。


とは思うものの、言葉にしたら間違いなく発狂されるから言わない。




まぁ言わないにしてもまずは柚子のメンタルをどうにかしないとだろう。






「紫苑くんしか頼れないの
絶対私から離れないで、離れたら許さない」






柚子はそう言うと、疲れてしまったのか眠ってしまった。



その間に腕の軽い手当と、洋服を着せてあげて布団に寝かせた。




どうしたものかね…。





すぐは戻れないことを恋雪に連絡して
恋雪が俺の実家に柚子葉を届けてくれると言う言葉に甘えて、柚子のそばに着いていることにした。




今1人にしたら危険だと思うから。





恋雪の深くは聞かずにいてくれる所に感謝した。






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