18歳で父になった。
変わりたい
柚子と再婚してバタバタと時が過ぎていると、もう9月になっていた。
今日は光司と太一と真優ちゃんと恋雪が俺の家に来ている。
柚子葉もみんなが来ると喜ぶから、久々の集まりにテンションが上がっているようだ。
「そういや、あのクソ女のところは今日行かなくていいのか?」
恋雪と真優ちゃんと柚子葉が遊んでいるのを傍らに、光司がそう聞いてきた。
そう、それが意外なことに。
「ここ何日か来ないでいいって言われてんだよな〜。
それまで毎日呼び出されてたのに」
「まじ?なんか企んでんじゃね?」
「どうだろ?」
そうなのだ。
ここ最近、1週間ほどは来ないでと言われている。
それまでは毎日通って、どれだけ遅かろうがご飯を作らされていたにもかかわらず。
そんな変化に少し怯えながらも、柚子葉との時間が沢山取れるからいいかと割り切っている。
光司も太一も明らかに顔に柚子が嫌いと書いてあるのが毎度面白い。
「つーか、毎回あいつ捨てたとか言ってるけど、捨てたのあいつじゃん。
紫苑なにも悪くねーのになんで被害者ぶってんだあの女」
光司はそう言いながら、ポテトチップスをバリバリと頬張る。
「確かに、紫苑もあんなやつの言うこと気にしなくていいのに!
優しすぎるんだって」
光司に続いて太一までそう言って俺の肩をバシバシと叩いてきた。
「んー、思うことが無いわけじゃないけど実際幸せに出来なかった責任はあるし」
それに、何故か柚子に問い詰められると怖くて逃げ切ることが出来ない。
情けない自分なのだ。
なんて、笑うと、2人は深いため息をつく。