18歳で父になった。




柚子葉と恋雪と水族館に行って家に帰ると
母さん1人だけ家にいた。






「あ、紫苑、今日帰り遅いみたいだからあんたご飯作って」



「はー?母さんは?」



「面倒くさいもん。
材料とか何も無いから買いに行ってね」






帰って1番、そんなことを頼まれた俺は断りきれずに受け入れることにした。



この母さんは料理家事全般基本しない。


忙しいのに父さん任せだ。




とんでもない主婦だぜ。






「じゃあ柚子葉の面倒見てて」



「あーい」



「私も手伝うよ」






柚子葉を母さんに預けて、家を出ようとすると恋雪はそう言って着いてきてくれる。






「ごめんな、あれだったら帰っていいから」



「うん、大丈夫!」





せっかく恋雪も水族館付き合ってくれたしご飯でもと思ったが、まさか手伝わせることになるとは。


申し訳なさすぎる。






「紫苑くんは私の事、嫌い?」






俺が申し訳なさで何も話さないでいると、恋雪は突然そんなことを聞いてきた。






「私は紫苑くんのこと好きだよ」



「ああ…うん」



「紫苑くんは私と将来を考えることは出来ない??」






恋雪のそんなド直球な言葉に返す言葉をが見たあらない。



困ったなぁ。




考えられないし、考えさせたくない。
恋雪にはもっといい人と結婚して欲しいし。




そんなことを考えながら、どう伝えようか困っていると


恋雪が俺の背中を軽くポンと叩いて笑った。






< 124 / 187 >

この作品をシェア

pagetop