18歳で父になった。
「紫苑くんは悪くないでしょ!
自分のせいなのに全部紫苑くんのせいにして、そうやって人を不幸にしてるのは自分だよ?」



「あんたと話してないんだけど!
彼女かなにか知らないけど、どうせあんたも捨てられるんだからね」






恋雪と柚子が今にも喧嘩勃発と言った雰囲気の中、俺は2人の間に割って入った。






「正直最低でも何でももういい。
俺は金輪際二度と柚子と関わる気は無いから」






柚子の言葉に傷ついていた俺は、前回のことがあってから少し減ってしまったのだ。



何を言われても、俺は俺なりに柚子葉をちゃんと育てる。



たとえ母親が居なくても、幸せだと思って貰えるような、そんな人生にしたいから。








「あんたまで私に反抗するの?ありえない。
私の人生めちゃくちゃにした癖に!」



「うん、それはごめん。
でももう俺たちに、俺の周りの人に関わらないで」






俺も悪いのだ。
確実に柚子を狂わせたのだから。



でも、それ以上にこれからの柚子葉の人生を背負うのだから俺が強くなくては行けない。



なら、柚子葉の驚異となるものを無くしてあげたいから。





俺の言葉を聞くと、柚子は舌打ちをして俺と恋雪の方を突き飛ばしてどこかに行ってしまった。




柚子のいなくなった空間でも、みんなの楽しそうな声、花火の音はなり続けていて、俺もその音で直ぐに現実に戻ってこれた。






「ほら、せっかく暖かいのに冷めるぞ!
食おうぜ」






心配そうな恋雪に、たこ焼きなどを見せると嬉しそうな笑顔に変わった頷いた。






< 129 / 187 >

この作品をシェア

pagetop