18歳で父になった。




実は密かに俺らの中で色んなホテル巡ってどこがいいか、とか見るのも楽しみになっている。


ホテルに着くと、今日は当たりだったのか綺麗で部屋も大きい。






「今日のところは綺麗だね!」



「だな!ボロのところはボロだもんなぁ」



「場所場所で全然違うよね、楽しい」






そう言ってお風呂ルームを開けて"わー!"と歓声を挙げる恋雪。


その風呂がまたでかいのだ。






「風呂、一緒に入る?」






目をキラキラと輝かせる恋雪に尋ねると、恋雪は恥ずかしそうに顔を赤くしながらこくんと控えめに頷いた。






「なら入るか〜!」






俺の言葉におずおずと洋服を脱ぐ恋雪が可愛らしい。


何度も肌を重ねても、いつだって恥ずかしそうなのが恋雪らしくていいな。



そんなことを思っていると、恋雪のケータイが着信を鳴らしているのに気がついた。






「恋雪!電話鳴ってるぞ」



「え??誰かな?」



「潤くんって表示」



「んー、後でいいよ〜」






恋雪はそう言ってお風呂場に入って言ってしまう。


潤くん

男だろうな。



恋雪が男と連絡を取るのが珍しくて少しかなんとも言えない感情が湧いてしまう。


なんでだ?






「ま、いいか」






よく分からない感情が溢れてきたが、俺はそれに蓋をして恋雪の待つ風呂へと入っていった。






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