18歳で父になった。




行為を終えてベッドでゆっくりしていると、またしても恋雪の着信音が鳴り響いた。






「出ても大丈夫?」



「うん、でなよ」






ちらりと見えた画面には潤くんの文字。


なにか大事な話なのだろうか?
大丈夫か?



というか潤くんは何者だ?




そんな疑問もありつつも、盗み聞きするのも嫌だからテレビを見て待っていると
しばらくして恋雪は戻ってきた。






「大丈夫だった?」



「うん、今度遊ぶ約束の話だった」






へぇ、遊ぶんだ。

なんかちょっとモヤッと。


なんて彼氏でもないくせに何思ってるんだ俺?



なんてまたよく分からない感情が湧いてきたところで蓋をする。






「そっか、ならよかった」






いいんだよ。

恋雪が前に進むなら俺は応援するだけだ。



だって俺よりもきっと幸せにしてくれるから。





俺は自分に言い聞かせるようにそう思いながら恋雪の頭を撫でた。






「そろそろ柚子葉迎えに行く時間だな」



「そうだね、行こうか」






保育園のお迎えに行くと柚子葉喜ぶだろうな。


いつもは俺がなかなか学校で行けなくて母さんに行ってもらってるからな。




そんなことを考えて、このモヤモヤをかき消したのだった。






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