18歳で父になった。
「えっ…?」
突然告げられた言葉に恋雪は驚いて固まってしまったが
俺だって固まってしまう。
だって言うつもりも、そんなこと告げるつもりなんてなかったんだから。
「紫苑く…んっ」
恋雪が、言葉を発する前に自分の唇を恋雪の唇に重ねて塞いだ。
俺の口も身体ももう歯止めが効かず
そのまま恋雪を押し倒す。
「ぁっ…しお、んくっ」
好きなのだ。
俺は恋雪のことが。
いつからか、と聞かれれば分からない。
でも、ずっとそばにいて欲しい、安心する手離したくない。
そう思っているのになんとも思ってないなんて虫が良すぎる。
でも俺に幸せにすることが出来るのか?
いや、幸せにするしかないんだ。
でないと他の人に取られるし。
男なら、腹を括る時が必要なのだろう。
そんなことを思いながら恋雪をいつもより激しく抱く。
「はぁ…ん、ぁっ」
この可愛らしい声を、綺麗な身体を。
優しい笑顔に、落ち着く雰囲気。
せそして、誰にでも分け隔てなく接す性格。
全部全部俺だけのものにしたい。
「恋雪、好きだよ」
「私も、好きっ…」
切ない恋雪の声と、温もりが心地よかった。