18歳で父になった。




まず最初に向かったのは、遊園地。


柚子葉はいつも元気に外を走り回っているからきっと喜んでくれるだろう。



と思った俺の予感は的中で、そりゃもう大はしゃぎだ。






「次はお馬さんに乗る!!
パパ見てて!ママ一緒に乗ろう!」






そんか柚子葉の誘いで恋雪は2人でメリーゴーランドに乗っていた。


そんな姿をビデオに収める俺。



マイエンジェル2人の笑う姿は最高だな。



卒業したら研修医になったり、働くとなかなか遊べないから今日くらいは思いっきり遊ばなくちゃ。






「柚子葉ちゃんすごい体力…!
子供ってすごいなぁ」






ひとしきり遊びに付き合っていた恋雪がバテ気味でそう笑う。


柚子葉はアイスを食べたいと、食べている最中だから大人しい。






「特に柚子葉は活発だしなぁ」



「遺伝受け継いでるね紫苑くんの」



「はは!確かに」





俺も活発だし似たんだろう。


恋雪もインドア派なのに付き合ってくれて感謝しかないな。



そんなことを思っていると、恋雪が眉を八の字に曲げて俺の顔を覗き込んできた。






「今日のサプライズ柚子葉ちゃん喜んでくれるかな?」



「大丈夫だろ、きっと喜ぶよ」



「でもいいの?紫苑くんは本当に私で」



「恋雪がいいんだよ」






そう、今日のサプライズは2人て計画したもの。



決して簡単な決断じゃなかったけど
それで俺は恋雪とならと思ったんだ。






「パパ!食べ終わったー!
一緒にトランポリンしよ!」



「お、いいぞー」



「じゃあ私は写真係ね」






柚子葉の底のない体力に笑いながらも
疲れ果てるまで遊び尽くした。






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