18歳で父になった。
「昨日付き合うことになったんだけど」
興味津々な光司と太一に話し始める。
2人の時には手を繋いでいたこと
家の前で告白されたこと
手放さないと言われたこと
結婚したいと思ってると言われたこと
その真っ直ぐな気持ちに、自分も返したくなったと。
それから家に入って、キスをねだられて自分の中では早いと思ったけどしたこと。
こんなことを赤裸々に話せるのは、光司と太一くらいなものだ。
俺が話終えると、光司が苦笑いをうかべた。
「お前それ可愛いと思ったの?」
「どういうことだよ?」
「いや、その発言とか、拗ねるところとか行動とか可愛いと思ったのか?」
「え、うん。普通に頼られたり甘えてきて可愛いなと思った」
普通そうだろ。ほかの感情なんてあるのか?
なんて思いで見つめ返すと
光司はこくこくと謎に頷いた。
「俺にはわかんねぇ。面倒だし結婚とか重いわ。付き合ってすぐ言われるとかないな」
「そうかー?俺は羨ましいよ!彼女がいる光司も、重くても結婚したいって言われた紫苑も!」
光司の言葉に、太一はそう言って足をプランプランさせる。
「女の趣味おかしいわ紫苑」
「そう?」
「おう、俺の可愛い真優の友達だけど言わせてもらうがそいつはメンヘラだぞ多分」
「あはは」
そう言われても1度守ると決めたのだし、傍にいようと思うのだからいいのだ。
それが伝わったのか、光司はため息をひとつ着いてそっぽを向いた。
その間太一はずっとモテたいモテたい言ってたのは通常運転すぎて安心した。