18歳で父になった。
「最低!暴力男!!
やっぱりクズの友達はクズね!!」
「柚子、落ち着け」
これ以上光司を怒らせないで欲しくて
柚子を止めるも、矛先がまた俺に来てしまった。
「お金もくれない、面倒もみない、お前に体も弱ってるとか何もいいとこないじゃん!
そんなんで私の事守れるの?」
柚子の心無い言葉が体調と気持ちが落ち込んでる俺にはグサグサと刺さる。
結構しんどいなぁ…。
俺が何も言い返さないのにまた腹を立てた光司は柚子を思いっきり睨んだ。
「てめぇのせいでこいつはずっと人生かけて大事にしてた医者って夢諦めるんだぞ!
おめーの両親が後々は農家を継がないと結婚させないっつったから!!
それなのにいい所がない??
ふざけんなよ!!!」
「は?なにそれ?」
あーあ。
落ち着いてからちゃんと説得しようと思っていたことをまさかの言われてしまった俺は
柚子からすごい顔で見られてしまう。
「私絶対に農家継ぎたくないの!
マジありえない!最低!騙してたんだ!結婚詐欺!」
予想をはるかに上回る悪口に頭が痛くなってきた。
もうどうしていいのか分からず
何も言い返さずにいると、柚子は俺の肩をボンッと押してきた。
その勢いでよろ着いてしまう俺。