18歳で父になった。
「ぱぱ〜まま!まんま!」
俺の言葉を聞き、空気が重くなっていると
柚子葉はそう言って俺の顔を掴んでくる。
「柚子葉のことを考えたらどうしていいのかどっちがいいか分からない。
でも、これから純粋に柚子を好きだとは思えない」
きっと俺の中ではもう、柚子を好きって感情は薄くなってて。
でもだからって放り出すわけにも行かず。
どうしたらいいのか本当にわからない。
「とりあえず話し合いしようかね。
今から行くよ」
俺の気持ちに気づいてるのかいないのか。
父さんは立ち上がってそう言った。
柚子の家に行こうということだろう。
「柚子葉は置いていきな。親の見苦しい姿なんて見せない方がいい」
「う、うん」
見苦しいと言われてしまったのは気にしては行けない。
実際そうだし。
「ちゃんと自分の気持ちは伝えなさい。
別れるにしろ、仲直りにしろ、2人の納得のいく答えにしなね」
父さんの言葉に頷き
柚子のいるであろう家へ向かった。