18歳で父になった。
柚子葉のこととか、将来を考えたら俺が我慢したらいいのかもしれない。
でも、やっぱり俺ももう限界で頭がおかしくなりそうだから。
忍耐不足かもしれない。
責任とれと思われるかもしれない。
そういうのを考えてもやっぱり俺の中にはこの答えしか出てこなかった。
俺の言葉を聞くと、柚子はまた悪魔の微笑みを浮かべる。
「別れるのはいいけどただで別れる気じゃないよね?
私は好きでもないのに、ずっと一緒にいたし、退学させられたし、子供も産まされたし、そのせいでお腹に傷があるんだよ?
しかも、結婚してるのに結婚記念日に女とホテルに行くために私を放置したしね?
精神的にずっと追い詰められてたんだけど」
そう、理解不能なことを言い出す柚子。
どういうことだ?
全部俺が悪いの?
そもそも香菜の件は自分が仕組んだことだろ?
そんな言葉も口からは驚きと呆れで出てきてくれない。
「それに、これから成長して柚子葉も使い道があるなら使いたいから、月1で毎回会うのと、毎月お金振り込んでくれるなら別れるよ」
「いや…え…?」
むしろ俺は2度と会いたくないし
柚子葉にも会わせたくないのだが…。
確かに1度は入籍してるし、切れない縁かもしれない。
でもそんなに親密でいる必要もないだろう。
「ごめん、柚子葉に会わせることは出来ない」
これからの柚子葉の成長やし将来に支障が出そうなことはたくない。
柚子葉だけは愛情を沢山上げて何不自由なく幸せになって欲しいから。
俺の言葉には柚子はやっぱり眉を上げた。