もふもふ生活。もふもふしたくてテイマーになったので誰にも邪魔はさせません……。
落ち着きをとり戻して言った。
「簡単に整理すと、自然に植木鉢が落ちた訳じゃなく、暇をしてたあなた達が、暇つぶしに下界を覗いていたと、その時に神様がくしゃみをした。それが突風となり……そして死んだと」
「はい……」
「だから、転生させてあげるから来世をやり直してねっと」
「はい……」
「で、神様は? ここにいないみたいですが」
「……逃げました」
はぁ……。
「もういいよ、わかりました」
そう言ってやると、女神は満面の笑みを浮かべた。
「ありがとうございま~す。ちょっと下界の下々の暮らしぶりを覗いていたらさ~ 」
なんだこの女はっ! ああこういうタイプの女ですか……実に勿体ないですね。
「まったくあのじぃさんは、あっじぃさんて神様ね。厄介ごとを私に押し付けて逃げるんだから。困っちゃいますよね~」
「おい、調子に乗るなよ!」
「………ごめんなさい」
「で、何処に転生出来るのかな?」
そう言った後、女神は答えてくれた。
「そうね、これから行ってもらう転生先は、お馴染みの剣と魔法の世界だね。」
なんて素晴らしいんですか。まさかほんとうに異世界に行けるとは。物語の中だけだと思ってましたね。
「もちろん、神様のうっかりから起きたことだから、好きな願いを叶えてあげるわ」
「来た――――――!!チート来たこれ!!」
歓喜してしまった。
それから、好きな職業を選べるとの事で、数ある職業から迷いなく選んだ。
「テイマーでお願いします!!」
これからテイマーになれると思うと興奮しかないですね。
もふもふしたい!!
「はいは~い。え~とテイマーでいいの!? もっとこう、勇者とか賢者にしなくて!?地位や名誉もあるよ! それにモテモテだよ!?」
思わずモテモテという言葉に反応してしまいましたよ。だがしかし、モテモテよりもふもふだ!!
「もちろんテイマーで!!」
もふもふ好きの俺はテイマーしか考えられないですね。
もふもふしながら、もふもふに囲まれ、もふもふと暮らす。なんて素晴らしいもふもふ生活。
そして何より、一度でいいから魔獣を連れ歩きたいと思っていたんですよね。
「わかりました。これからあなたはテイマーになります。一度決定すると変えることが出来ません。目を閉じてください」
業務的に女神はそう言って、目を閉じた俺に手をかざすと、光に包まれた。
「はい、これで今からあなたはテイマーです。その装備は、神様からのプレゼントです」
え? 神様居たの? 今のがそう?
それより、何これ、チョーカッコいいんですけど!!
与えられた装備に興奮しまくった。チートかな、チート装備かな。よし早く異世界へ行こ。