My Favorite Song ~異世界で伝説のセイレーンになりました!?~ 5
グリスノートは更に煽るように続ける。
「あんた、金のセイレーンから厄介な呪いを受けたって言ってたな? どんな呪いだ」
(それ、ラグの逆鱗……!)
先ほどからヒヤヒヤし過ぎて胃がおかしくなりそうだ。
だがラグは小さく息を吐いてから、すこぶる低い声で答えた。
「ガキの姿に変わっちまう呪いだ」
「ガキの姿に? ――あぁ! 昨日の生意気なガキはあんたか!」
たっぷり数秒間を開けてからラグを指さした彼に思わずカクッと肩の力が抜ける。立っていたらズッコケていたかもしれない。
(今まで気づいてなかったんだ……)
「どうもおかしいと思ったぜ。そうかそうか。だがよ、そんなに厄介か? ガキの姿に変身出来るなんて面白ぇし何かと便利じゃねーか」
「ガキの姿になると、術が使えなくなんだよ」
ラグの声にまた怒気がこもる。
「あぁ、そういやあんた術士なんだったな。――なら、今すぐここでガキの姿になってみせろよ」
「――っ!」
「あんた、金のセイレーンから厄介な呪いを受けたって言ってたな? どんな呪いだ」
(それ、ラグの逆鱗……!)
先ほどからヒヤヒヤし過ぎて胃がおかしくなりそうだ。
だがラグは小さく息を吐いてから、すこぶる低い声で答えた。
「ガキの姿に変わっちまう呪いだ」
「ガキの姿に? ――あぁ! 昨日の生意気なガキはあんたか!」
たっぷり数秒間を開けてからラグを指さした彼に思わずカクッと肩の力が抜ける。立っていたらズッコケていたかもしれない。
(今まで気づいてなかったんだ……)
「どうもおかしいと思ったぜ。そうかそうか。だがよ、そんなに厄介か? ガキの姿に変身出来るなんて面白ぇし何かと便利じゃねーか」
「ガキの姿になると、術が使えなくなんだよ」
ラグの声にまた怒気がこもる。
「あぁ、そういやあんた術士なんだったな。――なら、今すぐここでガキの姿になってみせろよ」
「――っ!」