My Favorite Song ~異世界で伝説のセイレーンになりました!?~ 5
「見越していたわけではないが、……ほんの少し、期待はしていた」
それを聞いてまた呆れたように大きな大きな溜息を吐くラグ。
私はと言えば、なんだかめちゃくちゃセリーンが愛おしく思えて手が自由だったなら抱きついていたかもしれない。
(じゃあ、カノンを頼むって、お別れの言葉じゃなかったんだ……!)
「あ~~くっそ、また余計な時間食っちまうじゃねぇか!」
「……いや、そうとも言えないぞ」
「あ?」
と、そこで初めてセリーンはラグに視線を向け、得意気に言った。
「海賊団がエクロッグと何か関係しているのなら、むしろエクロッグのあった地へ行くよりも例の絵についての手掛かりが掴めるかもしれん」
「! そうだよラグ、こっちが正解かもしれないよ!?」
私もつい興奮して後を続ける。だがなぜかラグは頬をぴくぴくと引きつらせてから天井に向けて怒鳴った。
「なんかすっげぇ腹立つ~~!!」