My Favorite Song ~異世界で伝説のセイレーンになりました!?~ 5
「ああ、前に話していたカノンが帰るためのあれか。これで帰れるのか?」
「ううん、多分これは違うと思うけど……ここ、何て書いてあるの?」
タイトルと思われる場所を指差すとセリーンがすぐに答えてくれた。
「海とあるな」
「海」
歌えるのなら今すぐにでも歌いたい。きっと、大海原をイメージしたゆったりとした綺麗な歌に違いない。
だがそこでラグが小さく溜息をついた。
「気になるのはわかるが、そろそろさっき伸した子分たちが騒ぎ出すぞ」
「あ、そ、そうだよね」
残念だけれど仕方がないとその本を閉じようとして、
「ちょっと待て!」
急に目の前にラグの手が伸びてきて驚く。
「ど、どうしたの?」
「……エルネスト」
「え?」
ラグが真剣な眼差しで楽譜のとある一点を凝視していて、私も視線を戻す。
彼の指差した場所、タイトルの右端の方に小さく走り書きされたような文字があった。
私はその意味に気付いて目を見開く。
「もしかして、ここ“エルネスト”って書いてあるの!?」
「ううん、多分これは違うと思うけど……ここ、何て書いてあるの?」
タイトルと思われる場所を指差すとセリーンがすぐに答えてくれた。
「海とあるな」
「海」
歌えるのなら今すぐにでも歌いたい。きっと、大海原をイメージしたゆったりとした綺麗な歌に違いない。
だがそこでラグが小さく溜息をついた。
「気になるのはわかるが、そろそろさっき伸した子分たちが騒ぎ出すぞ」
「あ、そ、そうだよね」
残念だけれど仕方がないとその本を閉じようとして、
「ちょっと待て!」
急に目の前にラグの手が伸びてきて驚く。
「ど、どうしたの?」
「……エルネスト」
「え?」
ラグが真剣な眼差しで楽譜のとある一点を凝視していて、私も視線を戻す。
彼の指差した場所、タイトルの右端の方に小さく走り書きされたような文字があった。
私はその意味に気付いて目を見開く。
「もしかして、ここ“エルネスト”って書いてあるの!?」