元最強女総長は甘くない。
その時は適当なままその場のノリで総長になってしまったけど、気づいたら最強だとか勝手に言われていた。
そして、ある事件を境に………総長の座から引きずり下ろされた。
別に総長の座に未練はない。
ただ、暴走族の仲間たちにはもう少しちゃんとした形で………。
なんて、今更そんなことを言ったって終わってしまったことは仕方がない。
「はぁ……」
「沙楽ちゃん、どうかした?」
「あっ、ううん!なんでもないよ!気にしないでーっ」
とにかくいまは過去のことを取っ払うため、普通の女の子として生きていくだけ。
そうすればいつかはみんな、全ての出来事だって忘れている。