元最強女総長は甘くない。
「は…はい」
「よし、いい子。じゃあ行くよ?」
「はい……」
やばい、この人の前じゃ何故か見透かされそうで怖くて何も出来ない……。
千歳さんはバイクを軽く鳴らしながら、周りの人たちとバイクを走らせる。
へぇ、人の後ろに乗るってこんな感じなんだ。
前の方が景色が見えて楽しかったけど、後ろも悪くは無いな。
というか、気づいたら結構暗いし今何時だろう?
「どう?初めてバイクに乗った感じは」
初めてじゃないなんて言えない……。
「すごい、と思います。こんなスピード出しても怖くないんですか?」
「ははっ、怖いなんてあるわけないよ。むしろ楽しいよ、色んなものを忘れられる気がして」