元最強女総長は甘くない。
危ない、忘れるところだった。
女の子、女の子……。
「もぅ、暗くなっちゃったでしょ?」
「だってー、誘われたのに断れないし……」
鈴菜がそんな理由で?
「それにっ、なによりカッコよかったし!!!せっかくの機会だったし!」
……やっぱりそうか。
まぁどうせそんな事だろうとは思っていたけど……。
「鈴菜ってば、そんなんじゃ危ない男にホイホイつられちゃうよ?」
「ふふっ」
「って、何笑ってるのー!?」
「いや、お母さんみたいだなって」
まだクスクスと笑っている鈴菜を横目に、私は大きなため息をついた。