元最強女総長は甘くない。




「と、とにかくこの恩は忘れませんから!ほんとのほんとーに!助かりました!」




「お前……」




ん?なんだか総長さんにじっと見られてる気が……。




「えーっと?何か?」




まさか、いやいや!バレるわけない……よね?




いくら総長だったとしても……。




でもじゃあなんでこんなに見つめられてるの!?




怖い、怖すぎるんですけどっ!




「いや、なんでもない」




「そ、うですか」




なんだったんだろう。




とにかく、早く帰らないともう真っ暗だ。




「じゃあ、失礼します」




「あ、ちょ……!」




「あぁ、そうだった」




振り向いた私にメンバーが首をかしげる。




「安心してください、心配しなくても私あなたたちにこれっぽっちも興味がないので付きまとったりなんて絶対しないので。それじゃあ」




私が去った後、これが原因で紅狼のメンバーに目をつけられたなんて私は知る由もなかった。




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