元最強女総長は甘くない。
私が今本当に頼れる人は夜さんくらいだ。
正確には夜さんとその周りの人達、なんだけど。
夜さんの周りの人達は日々忙しくてなかなか話せる機会がない。
と言っても夜さんもとても忙しい人なんだけど……。
「はぁ……」
1番の悩みの種である紅狼のメンバーを思い出す。
やだなぁ、もやもやする。
私はどうしたいんだろう。
ちゃんと断ろうと思っているのに日を置くと気持ちが揺らいでしまいそうな感覚に陥る。
……しっかりしなきゃ。
私は電話を終わるとすぐに寝室に入り、ベッドに潜り込んだ。
全てをシャットダウンするように目をぎゅっとつむっているうちに深く暗いところまで落ちていた。