短編小説集 (恋愛)
俺だって…。
俺だって手を繋いだことないのに…。
あいつ誰?
若菜先輩の彼氏は俺なのに…。
頭が痛い。
ズキズキとまるで刃物か何かで刺されているみたいだ。
『若菜先輩の幼なじみで、海先輩!』
『幼なじみ』…。
『幼なじみ』だったら、手を繋ぐのは当たり前…なのか…?
他に彼氏がいたとしても…。
…本当に、あいつが彼氏だったら?
醜い嫉妬心に飲み込まれそうになりあの2人を邪魔したい気持ちに駆られぐっと堪えた。