短編小説集 (恋愛)
* * *
「先輩、どうしたんですか? 急に呼び出して」
なぜか由真くんの顔は赤かった。
私は気にしなかったが。
「あぁ、由真くん。呼び出してごめんね? でも皆の前じゃ話しにくいことだから…」
というより恥ずかしい。
「フラれちゃったからモテる方法を教えてほしい」なんて、そんなこと由真くん以外には話せない。
彼は私の可愛い後輩で、学年は2年生の私の1個下。
こんな話、本当は男の子にはしたくなんてないけど、私の親友たちは皆予定があったらしい。