俺がしあわせにします
その後、和奏さんは帰社し、会議の用意をして、慌ただしく出て行った。

メッセージの返信はない。

食事に誘ったことで、もしかしたら警戒されたか?
なんて思っていると、入口のドアが開いた。

「おつかれさまです」

俺はいつも通り、にっこり笑って和奏さんを迎えた。

「おつかれさま、忙しいところ返信ありがとう。返せなくてごめんなさい」

和奏さんは目をそらして、資料を片付けながら、俺に謝った。

何今の?
さっきのメッセージと明らかにテンション違うよね。

つか、今俺のこと避けた?

せっかく気持ちを奮い立たせて決意を固めたのに、彼女の一挙手一投足に俺の脆い心は揺さぶられる。

でもそんなことで揺らいでる場合じゃない。
俺はメッセージの返信をもらうべく、話しかけた。
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