俺がしあわせにします
お酒が少しだけ回ってきたころ、それまでの仕事の話題を椎名さんが遮った。
俺の目を見つめて、にやけてる。
「なんですか?そんな色っぽい目で見つめられたって、俺オトコだし、何にも出ませんよ」
「色っぽい?そう?」
この人も気づいてないのか?
「いや、いつになったら本題話すのかなって思ってさ」
前言撤回!
やはり椎名さんは侮れないヒトだ。
「え?本題って」
「本題だよ、おまえが俺を食事に誘った意味、いつ話すの?てか、宮原の何が聞きたいの?」
え?この人はエスパーか?
なんで?俺、和奏さんなんて一言も言ってないのに。
俺が驚いているのは表情にダダ漏れで。
「そんな驚くことないだろ。俺とおまえの接点考えたら、あいつしかないんだから」
そっか、そうだよな。よく考えなくても確かにそうだ。
「それに、好きなんだろ、宮原のこと」
俺の持っていたフォークが手から滑り落ちた。
「あぁ、何やってんだよ」
落ちたフォークを椎名さんが拾い上げる。
「すみません!あの」
椎名さんが、テーブルに置いてあったカゴから、新しいフォークを出して渡してくれた。
気がきくっていうか、スマートだな。ほんとに。
「もっとクールで、いろんなことうまくかわせるタイプだと思ってたけど、図星つかれて動揺したり、俺を食事に誘って情報収集なんて、意外とかわいいとこあるんだな、おまえ」
またしても笑顔で見つめられた。
この人も俺のこと、半分からかうつもりだ。
そうはいかない。
「かわいいとか言っても驚きませんよ。俺、言われ慣れてるんで(二人限定だけど)」
ペースに乗せられないように、冷静に返した。
「へぇ、そうなんだ〜!宮原も思ってるかもね」
なぜかウキウキした感じで椎名さんが言う。
「思ってませんよ。俺和奏さんの前ではカッコつけてますから」
「あははは!カッコつけてるって!自分で言わないだろ」
椎名さんが面白すぎる!っと言わんばかりに笑う。
「おまえやっぱすげーかわいいな。カッコつけてるんだ?へぇ、そうかあ。ふーん」
まるで予想外にいいことを聞いたときの子どものように、ソワソワ目をキラキラさせている。
「いいなあ、やっぱ若いって」
って空中を見つめて、浸っている。
あーもう、なんだよこの展開!
もっとさりげなく聞くつもりだったのに、あんなこというから、俺の気持ちがはっきりバレちゃったじゃんか!
もうこうなったら、単刀直入に聞いてやる。
俺の気持ちを知ったいま、椎名さんだって無下にはしないはずだ!
俺は居住まいを正して、真剣なカオで、椎名さんに話し出した。
「和奏さんの付き合ってる人って誰なんですか?社内の人ですよね?」
椎名さんの動きが止まった。
俺の目を見つめて、にやけてる。
「なんですか?そんな色っぽい目で見つめられたって、俺オトコだし、何にも出ませんよ」
「色っぽい?そう?」
この人も気づいてないのか?
「いや、いつになったら本題話すのかなって思ってさ」
前言撤回!
やはり椎名さんは侮れないヒトだ。
「え?本題って」
「本題だよ、おまえが俺を食事に誘った意味、いつ話すの?てか、宮原の何が聞きたいの?」
え?この人はエスパーか?
なんで?俺、和奏さんなんて一言も言ってないのに。
俺が驚いているのは表情にダダ漏れで。
「そんな驚くことないだろ。俺とおまえの接点考えたら、あいつしかないんだから」
そっか、そうだよな。よく考えなくても確かにそうだ。
「それに、好きなんだろ、宮原のこと」
俺の持っていたフォークが手から滑り落ちた。
「あぁ、何やってんだよ」
落ちたフォークを椎名さんが拾い上げる。
「すみません!あの」
椎名さんが、テーブルに置いてあったカゴから、新しいフォークを出して渡してくれた。
気がきくっていうか、スマートだな。ほんとに。
「もっとクールで、いろんなことうまくかわせるタイプだと思ってたけど、図星つかれて動揺したり、俺を食事に誘って情報収集なんて、意外とかわいいとこあるんだな、おまえ」
またしても笑顔で見つめられた。
この人も俺のこと、半分からかうつもりだ。
そうはいかない。
「かわいいとか言っても驚きませんよ。俺、言われ慣れてるんで(二人限定だけど)」
ペースに乗せられないように、冷静に返した。
「へぇ、そうなんだ〜!宮原も思ってるかもね」
なぜかウキウキした感じで椎名さんが言う。
「思ってませんよ。俺和奏さんの前ではカッコつけてますから」
「あははは!カッコつけてるって!自分で言わないだろ」
椎名さんが面白すぎる!っと言わんばかりに笑う。
「おまえやっぱすげーかわいいな。カッコつけてるんだ?へぇ、そうかあ。ふーん」
まるで予想外にいいことを聞いたときの子どものように、ソワソワ目をキラキラさせている。
「いいなあ、やっぱ若いって」
って空中を見つめて、浸っている。
あーもう、なんだよこの展開!
もっとさりげなく聞くつもりだったのに、あんなこというから、俺の気持ちがはっきりバレちゃったじゃんか!
もうこうなったら、単刀直入に聞いてやる。
俺の気持ちを知ったいま、椎名さんだって無下にはしないはずだ!
俺は居住まいを正して、真剣なカオで、椎名さんに話し出した。
「和奏さんの付き合ってる人って誰なんですか?社内の人ですよね?」
椎名さんの動きが止まった。