俺がしあわせにします
「あ、ごめんなさい。倉科くん大丈夫?」

申し訳なさそうに、ドアから和奏さんの顔がのぞいた。

廊下を抜けて、リビングに通された。

室内は全体的に白系で統一されていた。
家具もカーテンも小物も。
シンプルにまとめられた部屋は女の子女の子してなくて、彼女らしいと感じた。

その中で唯一色のついた家具、フォルムが可愛い赤いソファは、これでもかってくらい、存在感を放っていた。

アクセントカラーがあるところも、なんだからしいな。
俺は初めて入った愛しい人の部屋を、眺めた。

「倉科くん、ソファに座ってて。今お茶入れるから」

「あ、はい。お構いなく」

ほんの少しの間、ソファに座っていた。
そして、ハッとした。
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