俺がしあわせにします
「それにしてもなぁ、リクエストが肉じゃがって。親友じゃなくて彼女に作ってもらいたい料理じゃん」

ハルが笑いながら修二に話しかける。

どうやら、ご飯の準備の後は修二にサラダの手伝いを頼まれたらしい。

リズミカルに小気味よい音を立てて、野菜を刻んでいる。

いつも修二がシェフだけど、ハルはやっぱり料理できる。

「いいじゃん、何でも。今夜は颯多のリクエスト最優先だからさ」
待ってるだけは退屈なので、様子を見にキッチンに近づいた。

「ごめん、もう少し待ってて。野菜ちゃんと火が通らないと美味しくないからさ」

俺が催促にでも来たと思ったんだろう。
俺は子供か!(笑)

「うん、別に待ちきれないわけじゃないよ。待ってるの退屈だからさ。ハルはなんか仕事任されてるし」

修二はあたりを軽く見回して、思いついたようにパンと手を叩いた。

「じゃあ、颯多、コレ味見してくれる?」

先程できたばかりのサラダのドレッシングを差し出した。

「うん、わかった」

俺はスプーンで、ひとくちすくって、口に入れる。

なにこれ?美味しい!!
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