からふる。~第4話~
「沼口さんこの前言ってた紙をもって......」


「キャーッ!!」



だ、だ、誰?


誰よ、ノックもしないで入ってくる非常識男は?!



私は濡れたままのTシャツを着直し、ドアに背を向けてしゃがみこんだ。


うわぁ、最悪。


男子に下着姿見られた...。


しかも、まだいるよね?


早く帰ってよ。


そっちだって困ってるでしょうよ、カノジョでもない女子の下着姿見ちゃったなんて。


今なら顔見ても誰か分からないし、声で判別も出来ないからお願い...帰って下さい!


許しますから、ねえ?



「へえ、青色なんて着けるんだ」



な、な、何を言ってらっしゃる?


一瞬で色までしっかり見ちゃったの?


ど、ど、どど、ど変態じゃないですか?!


てか、


なんか、


こっちに迫ってきてません?


耳を澄ませば、こつこつとローファーの音が...。


これから学校でしょ?


いけないことする前に行って下さい!


で、私は逃げる!


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