はやく俺のモノになればいいのに
「あ、実柑にメッセ送っておかなきゃ」
もうあの場所では待ってないから教室に戻ってねっ……と。
「黒ごま」
「へ?」
「ホーム画面」
――近いです、ユキさん。
携帯を覗き込んできたユキさんの顔がすぐ隣にある。
「……はい。前は、ピーチの画像を設定してたのですが」
「ほんとに推し変したんだね」
「ちゃんと、ピーチも好きですよ?」
「浮気者」
「えぇっ!?」
「でもまあ。“好き”には。イロイロあるよね」
うんうん。
カフェ猫はなんだかんだどれも可愛い、と納得していると
携帯を、取り上げられた。
「ユキさん……?」
「はい、ポーズ」
「は!?」
――カシャ