はやく俺のモノになればいいのに

この人と、離れたくない。


「ユキさん」
「ねえ、モモ」


気のせい、かな。


さっきからユキさんが、私に話を切り出させてくれない。


話そうとしたら、口をふさがれて。


「……っ」
「ちゃんと息しなきゃ」


もう、目の前のあなたのこと以外、なにも考えられなくなる。


ユキさん

ユキさん


「声だしていいよ。この家にはモモと俺しかいないんだ」


溺れてしまう。


「やっぱり泊まりなよ」


――……好き


「離したくない」

「カノジョに、なりたい……って。思っちゃ、ダメですか」

< 195 / 553 >

この作品をシェア

pagetop