はやく俺のモノになればいいのに

人の顔なんて、滅多に覚えないのに。


「新入生の前でイキるのって。すごくカッコ悪いね」


腹が立った。


申し訳なさげにしている、君に対し

偉そうにしている連中に。


「ありがとうございます!」


たいしたことは、していない。


どんくさい君に

ほんの少しの手助けしてあげただけ。


それでも俺のこと


神様かなにか見るみたいにキラキラした目で見つめてくる君のこと


とても綺麗だと感じた。


心が洗われるような、そんな気分になった。
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