はやく俺のモノになればいいのに

「どこ向かって――」


比嘉が水で君を濡らしたとき、

我慢できなかった。


「ははは」


笑うしかなかった。


どこまでツイてないの。


あんなの命中する可能性低いのに、それも、顔面って。


「ありがとう……ございます」


顔を赤くさせて


「かわいーね」


そんな俺の軽い言葉に惑わされて


「モモ」


俺に名を呼ばれると

困ったような、照れたような


少女のようで女の表情(カオ)をする君に


ハマっていくのがわかった。
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