はやく俺のモノになればいいのに
「……モモのバカ」
綺麗な顔を歪め笑っているユキさんの
ただ、傍にいたいと――心の底から願ってしまう。
「もうカノジョにして、なんて。ワガママ言いません」
「ちがう。我儘なのは君じゃなくて俺だ」
あなたに想われる女性が羨ましくてたまらない。
「どうしてこんな俺がいいの」
あなたじゃなきゃ、ダメなんです。
私のことをカノジョにしたいって言ってくれる人がいいわけじゃない。
欲しいのは――――、ユキさん。
「ユキさんといたいんです。ちゃんと。どんなユキさんのことも、受け入れますから」
泣いちゃダメ。
同情してもらいたいわけじゃない。
困らせるつもりもない。
「私のこと。少しでも見てください」
100%がもらえなくても。
「ほんの数%でも……いいので」