はやく俺のモノになればいいのに
「帰りたくない。嫌がったり、しません」
「そのわりには不安そうな顔してるよね。怖いんでしょ。俺のこと。俺にされること、考えると」
「そうじゃない。ただ。ユキさんが……私で満足してくれるか。というか。うまくできるか、とても心配……と、いいますか」


年下だし。

子供っぽいし。

経験だけでなく知識が圧倒的に足りないし。


「初めて……だから」
「わざとなのかなって疑う」


ユキさんの顔が近づいてきて、耳元で囁かれる。


「君のそういうあざと可愛さ」
「……っ」
「めちゃくちゃにしたくなる。壊れるくらい可愛がりたい」
「こわ……れる?」


怖いこと言ってるのに

どこか、照れているような表情をみせるユキさんが可愛くて、目をそらせない。


「みくびってるのはモモの方だ」


わたし……?


「モモがして欲しくないことまで始めて。痛がったりしても。平気で喜んだりできちゃうかもよ俺は」
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