はやく俺のモノになればいいのに


――――……たべる


私をぎゅうっと抱き締め、そのまま停止してしまうユキさん。


なにごと。


「……ユキさん?」
「こうしてモモを抱きしめてると。なにに縛られてたのか。なにを悩んでたのか、わかんなくなってくる」


ユキさんの救いになれているなら、とても嬉しいと思う。


だけど

私はユキさんのぜんぶを満たしてはあげられないんだ。


「もったいない……とは」
「悶々としないわけじゃなくて。むしろ。はやく喰っちゃいたくて仕方ないんだけど」


くっ…………!?


「それだけじゃないというか」


ユキさんは、今、なにを感じてくれているのだろう。


「モンモンって、なんですか」
「そのくらいわかるでしょ」
「わかんないです」
「えー。モモ、ヘンタイなのに」
「っ!?」
「要は。ムラムラしてるってこと」
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