はやく俺のモノになればいいのに
私は、飾り気のないナチュラルさこそ好感度高いと感じる。


「ミステリアスというか、浮世離れしてるというか。滅多に自分から話さないらしいよ」
「え? 普通に話しかけてくれたよ?」


ゲームセンターで。

それに、さっきだって。


私じゃなくて、みゆき先輩から話しかけてくれた。


まあ話しかけてくれたというよりはピンチを救ってくれたのだけれど。


「そこだよ。そこなんだよ!」
 

実柑が人差し指を立て、目を細める。


「もしかしてモモのこと気に入ってるんじゃない?」
「は?」
「脈ありだったりして」
「や、やめてよ。そんなこと言うの」
「なんで? 可愛いと思ったから助けたんじゃない?」


なにその私に都合よすぎる解釈!?


「ち……違うよ。先輩は、きっと、すごく優しい人なんだよ」


正義のヒーローなのだ。


「モモは知らないもんねぇ。うちらの年くらいの男の優しさなんてねー。99%シ・タ・ゴ・コ・ロ」
「したごころ?」
「あわよくばエロいことしたいって考えてんの」
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