はやく俺のモノになればいいのに
「あの」
「ん?」
「特大ぬいぐるみ抱き締めてユキさんのこと考えたりしても。許してくださいね」
「……持って帰るの?」
「そりゃあ」
「もう絶対もらってくれないと思ったのに」
…………?
「なんでですか」
「部屋にあるそれ見るたびに俺のこと思い出して嫌な気分になるでしょ」
嫌な、気分……に?
「なりません、よ」
むしろニヤニヤしてしまう。
「黒ごまに妬きそう」
「え?」
「モモに毎晩抱きしめられて眠るなんて。ズルいよね」
また、そういうこと言う……!
「いっぱい俺の香りつけて持って帰れば」
「いいんですか?」
「聞かないでよ。モモのヘンタイ」
「……っ」