はやく俺のモノになればいいのに
「おいで」


抱き寄せられ、カラダがピタリと密着する。

布越しに伝わってくるユキさんの体温があたたかい。


「すごいドキドキしてるね」
「……はい」
「俺もだけど」
「ユキさんも?」


ユキさんの胸元に耳をあててみる。


ドクン ドクン


「わかる?」
「……はい」


一緒だ。

ユキさんも、ドキドキしてくれてるんだ。


制服の中に手を入れられ、直接肌に触れられる。


「……んっ」
「くすぐったい?」


ユキさんは

私の"初めて"を、どんどん奪っていく。


「くすぐったい、です。けど」
「けど?」
「……もっと」
「欲しがるね」


手のひらで撫でられたり

ツーッと指でなぞられたり


カラダの色んなところに触れられて、声が出て、すごく恥ずかしいけど


容赦なく私の欲しいものを与えてくれる、そんなユキさんのことが、昨日よりずっと好きになる。
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