はやく俺のモノになればいいのに


「力抜いて」
「んー……っ」
「痛い?」


問いかけに、頭を横に振る。



――――ゾクゾクする



怖いからじゃ、ない。


「モモ」


自分が自分でなくなってしまうようで。


返事する代わりに、ギュッとユキさんの肩をつかんだ。


「濡れてる」
「なんで……」
「モモのカラダが準備してるんだ」


――――準備?


「おかしくない、ですか」
「おかしくないよ。俺を受け入れるためだから」
「ユキさんを……」


そんな風に言われてしまうと、すごく恥ずかしくてたまらないのに、カラダの奥からユキさんを求めているような気がしてくる。


もっともっと触れて欲しいと思う。


こんな感覚、知らない。
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