はやく俺のモノになればいいのに
「怒って、ますか」
「んーん」


ユキさんが、シャツを脱ぐ。


「この気持ちにどう名前をつけたらいいかわからないから。ちょっとイラついてるだけ」


その想いに名前があるのだろうか。


ユキさんは

リモコンで、お互いがぼんやり見えるくらいまで明かりを落とすと

ベルトを外し、ズボンを脱いだ。


さっきまでと違って視界が暗く、恥ずかしさがちょっとだけマシになる。


マシになるというだけで心臓がずっと大きく鼓動しっぱなしだ。


私の制服を丁寧に脱がせると、正面から、強く抱き締められる。


「心配しないで。俺に身を委ねて」
「……はい」
「辛くなりそうになったら、遠慮とかしないで言って。言えなかったら。手を握って教えて」
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