はやく俺のモノになればいいのに

 *



神様は、私に

自室に引きこもりへこむ暇さえ与えてはくれなかった。


「降りてこいよ」


来るのはやいよ、イチヤくん。


「桃葉の母さんがピザ頼んでくれたから。食おうぜ」


全然いまピザパーティーって気分じゃない。


というか普通に部屋に入ってきたね?


「あいつ。同じ学校のやつ?」


……ユキさんのことだ。


「今日。男の子といたこと。お母さんには。ナイショにしててくれないかな」
「隠れてデートしてたのか」
「そういうわけじゃ……!」
「なら。話しても都合悪くねえよな」
「と、とにかく。言わないで」
「なんだそれ」
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