はやく俺のモノになればいいのに
「昼間あんなにバカヅラしてたクセに」
「ばっ……バカとはなに」
「彼氏と離れた途端に鬱モードとか。メンヘラかよ」
べつに鬱までいってないし。
メンヘラじゃないよ、たぶん……!
「イチヤくん口悪くなったよね」
「元からこんなだろ。しかし。猫ばっかだな」
部屋を見渡すイチヤくん。
「カフェ猫だよ。アメリカでは流行ってなかった?」
「知らね」
そう言って、ベッドに置いてある黒ごまの特大ぬいぐるみの鼻をムギュッとつぶした。
「ああ……! 黒ごまがかわいそう」
「なんかムカつくツラしてんな」
「なんでよ」
「付き合ってどんくらい?」