はやく俺のモノになればいいのに
私の気持ち、バレてたの……!?
「なに用意させてんだよ。他の女子が引くほど気持ちこめて手作り渡してくんのに。ドラえもんとかスヌーピーだったの母さんの趣味か!」
「か、かわいいよね。そういうの」
「色気なさすぎ」
「幼稚園児や小学生に色気なんてないよ。私はお母さんからそれをイチヤくんに渡せって言われたときいつも自分が欲しくて悔しかったよ!」
「……義理だったのかよ」
イチヤくん?
もしかして、拗ねてるの……?
「イヤイヤ俺に渡しに来てたのか、うちまで。ドエムだな」
「そんなことない……!」
イチヤくんはたくさんもらってたから、学校では渡しづらくて。
だけどお母さんが、頑張ってって背中押してくれたから、渡しにいけたんだよ。
「本命、だったよ」