はやく俺のモノになればいいのに
渇いていった。


空っぽになった。


時間だけが過ぎていった。


いや、止まっていたのかもしれない。


敷かれたレールの上を進む気力もなくなりそうだった。


そんなとき、


あの子に出会った。


「ユキって、呼んで」

「……ユキ、さん?」


――――欲しい


「モモ」

「……っ」


この子が欲しい。
< 398 / 553 >

この作品をシェア

pagetop