はやく俺のモノになればいいのに


「は? 俺が?」
「部活もバイトもやってないし。ルックス申し分なくてバイリンガルな赤髪。イチヤほどキャラの強い高校生もそういないでしょ」
「小遣いくれんのか」
「出る出る。一度撮影のとき見学おいでよ」


なんかすごい話になってきたぞ。


「俺は?」

と、桜井先輩。


「あんたみたいなクズはスキャンダルの嵐で風評被害でるから却下」
「はは。話題になるよね逆に」
「およびでないです」


実柑とイチヤくんがモデルで、そうじゃなくてもみんなモデルみたいな集団の中に

私がいる違和感……


「モモハ」


テーブルを挟んで向かい側に座っている比嘉先輩から呼ばれる。


「今度俺の家でライブのBlu-rayみないか。でっかいスクリーンと臨場感ある音の出せるスピーカーあるんだ」
「踊って叫んでペンライトふれるんですか」
「そうそう」
「え、行きたい……です」
「モモ」

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