はやく俺のモノになればいいのに
脳内で、いろんなユキさんを想像する。
警察官やパイロット、スタイリッシュなスーツ、はたまたお医者さん。
「どれもすごく似合うと思います!」
「はは。想像してるし」
「白衣とか絶対着こなせます」
「制服フェチで。においフェチなんだね」
んん?
「俺が医者で。モモは白衣の天使」
私も着る感じですか!?
「私は……破滅的に似合わないかと」
スタイルよくないし。
「夏休みに着てた浴衣。かわいかった」
「っ」
薄い桃色の浴衣を私に用意してくれたのは、ユキさん。
そして私の100万倍、ユキさんは、浴衣似合ってました……!
写真好きじゃないみたいだから遠巻きに後ろ姿や横顔を撮った。
(でもユキさんは私のこと堂々とたくさん撮ってきた!)
景色とユキさんのシルエットがバッチリ写ったあの写真は宝物だ。
それを眺めると記憶がよみがえってハッピーになれる。