はやく俺のモノになればいいのに
"妊娠してるかもしれない"
――――ニンシン
「妊娠したら。当然ながら月経は止まる」
聞き間違えたわけじゃ、ない。
ハッキリとユキさんはそう言った。
「俺たちは子供ができる可能性があることを、した」
ドクン
「可能性は、けっして高くはないけど」
授業で習った。
避妊具の使い方と効果を。
教科書の小さな写真一枚で確認したことしかなかったそれの現物を初めて見たのは、この部屋でだった。
ユキさんは、準備してくれていた。
部屋は暗かったから、色とか、どう使うかまでは、ハッキリと認識できていないし。
じっと見るのも照れくさくて、あまり見ないようにしていたけれど。
それでも、ちゃんと――……
「ゼロじゃない」